大江戸ロケット、これにて終幕である!!

こんばんは、栃木ゆーじです。

関西大学劇団万絵巻2013年度卒業公演「大江戸ロケット」に

ご来場頂き誠にありがとうございました。

これにて卒業ということで、本当に寂しい思いでございます。

しかし、せっかく大みそかということなので、ちゃんとお別れをしておきたいのです。

万絵巻の卒公は、いかがでしたでしょうか。

文字通り、みなが全力で挑んだ公演でした。

拙いところ、滑舌などなど課題点がたくさんのですが

アンケートを読まさせて頂いて、多くの方が「楽しかった」との声が上がって本当に嬉しく思いました。

また後輩たちには今回の課題をしっかりと踏まえて、成長していってほしいと願います。

「楽しかった」です。 本当に、毎日毎日。

しんどいことは、ありませんでした。

大変なことはたくさんありました。

相変わらずの同期だなぁと、ハプニングは日常茶飯事で、誰かが何かを呼び込むんでしょうか。

悩んだこともたくさんありました。

何をどうすればいいのか、どうすれば面白くなるのか、そればかりを突き詰めた2か月だった気がします。

けれど、それを「しんどい」とは思わなかったのです。

きっといろいろ頑張ってくれたみんながいてくれたから、

たとえ「しんどい」ことがあったとしても、それを表に出さず、ひしひしと耐えながら、

いや、我慢じゃなくて、むしろプラスのエネルギーに変えてくれるみんながいてくれたから、

本当に「楽しかった」です。

僕は、あまり怒るということをしません。

空気が悪くなって、委縮して、思う存分演技が出来なくなるという勝手な持論です。

確かに怒れば、身は引き締まるだろうと思います。でもそれは我慢の犠牲を払ってな気がするのです。

でも、気合いは入れさせようと頑張ってきました。

「時々厳しく、時々緩く、常に楽しく」は、僕のモットーでした。

そんなことを知ってか知らずか、みんなとても「空気」というものを大事にしてくれたようです。

本当にそれが嬉しくて、きっと誰かが「怒っていた」ら、

こんなみんなが楽しいと思える舞台は作り上げられなかったのじゃないかなぁと思ってしまうのです。

みんながみんなを尊重してくれて、本当に感謝しかありません。

台本選びから難航して、よりによって「新感線」で、「インディペンデントシアター2nd」で、「卒業公演」。

どれだけハードルを上げさせるつもりなんだ、と困りに困りました。

「それに見合う、耐えうるお芝居にしなければ」と焦っていた時期もありました。

お芝居を世に送り出すことがこんなに怖くて不安に思ったお芝居もありません。

「大コケしたらどうしよう」と、それぐらいに未知数なお芝居でした。

「俺たちの芝居、2時間半も見てられんのかいな」とまさかの主役とヒロインが言い出す始末。

もう不安だらけで、「もっともっと面白くしないと!」「退屈させちゃいかん!!」と考えに考えました。

「140分があっという間のお芝居」と多くの方から感想いただけて、本当に本当に嬉しかったです。

卒業公演だからできたこと、学生劇団だからできたことを、いっぱいに詰め込みました。

きっとこれがプロであったり、違う公演だったら、失敗になるんじゃないかなという程に。

一つの卒業公演としての完成形になっていればなあと考えておりました。

去りゆく人が花を飾れるように、送り出せる人が笑っていられるように。

また客席で見る人たちが、面白いと思ってもらえるように。

結局「演出」というものがどういうものなのか、僕の中で答えは明確には出ませんでした。

主義主張だとか、解釈だとか、伝えたいメッセージだとか、斬新な演出方法とか、指導力とか。

そういうものを、必死で伝える為に軸をブラさずに一生懸命になるというのが正しいんだろうなぁと。

自分はまだまだ未熟のジュクジュクで、きっと演出の「え」の字もまともに出来てないと思います。

それでも、演じるのは、役者やスタッフたちなのだから、

手助けが出来るようになればなぁと思っていたのかもしれません。

それが万で見つけた、演出の姿だったのかなぁ、なんて。

僕自信、これにて演劇は終わりになってしまうと思います。

それでも、最後にこのメンバーと一緒にやることができて、

たくさんのお客様に見て頂けることができて、

本当に良かったと心からそう思います。

この「大江戸ロケット」で終わることができて良かった。

長々となってしまいましたが、本当にありがとうございました。

これから17期生たちは様々な道に進んでいくと思います。

出来れば、その門出を祝福し、また行く先々で姿が見るようなことがあれば応援して頂きたいです。

僕は、万絵巻にいれて、幸せでした。

みんな、ありがとう。

演出 栃木ゆーじ